少子高齢化に歯止めをかける秘策はマッチングアプリ!?

ビジネス・経済

少子高齢化が大きな社会問題となっている日本。65歳以上の高齢者の割合は年々増加し続け、逆に子どもは急速に減少し続けています。長生きする高齢者が増えること自体は良いことで(社会保障的にはまずいですが)、問題は少子化が進むことによる世代間バランスの不均衡にあります。

少子化を食い止めようと政府はあらゆる政策を打ち出していますが、一向に留まる気配はありません。

この問題について私なりの考えを述べてみたいと思います。

日本の少子化の現状

日本の合計特殊出生率(≒女性が生涯に生む子どもの数)は、2019年実績で1.36です。2005年に過去最低の1.26を記録後、あらゆる施策が功を奏し若干改善傾向にありましたが、ここ数年はまた減少トレンドにあります。出生数で見ると2019年は86.5万人で、団塊世代の1/3未満しか生まれていないことになります。

※ちなみに「出生」を「しゅっせい」と言う方が多くいますが、人口に関して述べる場合は「しゅっしょう」が正しいとされていますのでご注意を。

なお合計特殊出生率は、人口を維持するため(人口置換水準)には2.07〜2.08必要です。この数字は、女性が平均して2.07〜2.08人の子どもを生み、その子どもたちも将来同じ数を産めば、理論上人口が維持されるという水準です。

単純に考えれば2.00で済みそうですが、男女の生まれる比率が105:100であること、出産年齢に達する前に亡くなってしまう人もいるため、2.07〜2.08必要とされています。なお幼児死亡率の高いアフリカなどは、より高い人口置換水準が必要です。

少子化の要因

ではなぜ少子化に歯止めがかからないのでしょうか。一般的によく耳にするのは、

・養育費/授業料などが高い
・待機児童問題で社会復帰が難しい
・親の支援を受けられないため経済的に厳しい
・晩婚化のため複数人持つのが難しい
・育休が取りづらく子育てが難しい

などといったところでしょうか。これらの問題に対しては、政府が着実に施策を進めており(遅いとは感じるでしょうが)、年々改善されてきています。待機児童問題も数年前に取り沙汰された後、確実に減少しています。

合計特殊出生率の統計を詳しく見ていくと、実は少子化に大きな影響を与えている別の要因が浮かび上がってきます。分解して見ることで、その隠れた要因を探っていきたいと思います。

既婚者の出生率はほとんど減っていない

2000年以降の約20年間、合計特殊出生率は1.26〜1.45の間で推移しています。これでは人口置換水準には程遠い数値です。

ただし合計特殊出生率を「既婚者」に限定してみると、実は1970年以降ずっと1.90〜2.20程度で推移しています。直近でも大幅に下がることはなく、人口置換水準に近い数値を維持しているのです。

つまり既婚者に限って言えば、十分な水準の合計特殊出生率を維持しているということです。逆に言うと、全体の合計特殊出生率を引き下げているのは「未婚者」なのです。子どもを持たないことは多い未婚者の割合が高まっていくことにより、既婚者+未婚者合わせた合計特殊出生率が年々下がっている実態があります。

結婚率が下がったことが直接的な要因

生涯未婚率(50歳時点で未婚であること)は、直近で男性が約25%、女性が約15%です。この比率は年々上昇しており、女性に限って言えば過去15年で倍以上になっています。

この未婚率の上昇(結婚率の低下)、もしくは結婚したとしても晩婚であることが、少子化の直接的要因であると考えられます。未婚率は今後さらに上昇すると予想されており、少子化にさらに拍車がかかっていきます。

よって、実態として既婚世帯は十分な数の子どもを産んでおり、むしろ未婚者が増加していることが少子化の一番の要因であると言えます。

結婚しない・できない理由

結婚しない・できない理由は本当に人それぞれですが、国立社会保障・人口問題研究所の「出生動向基本調査」によると、いずれ結婚をするつもりの人の割合に大きな変化はありません(ここ数十年間ほとんど減っていない)。

一方未婚者を対象にした調査結果では、男性の約70%、女性の約60%が交際相手が現在いないと回答しています。そして、未婚者の結婚しない・できない理由の第1位には、「適当な相手にめぐり合わない」が挙げられています。この理由を挙げた割合は男女ともい約50%にも上ります。

これらを整理すると、適当な相手にめぐり合うことができない人が多く、その結果として交際相手が出来づらく、よって結婚に至っていない。ただし相手さえ見つかればいずれ結婚はするつもり。

このような傾向があると考えられます。昔と比べて現代の我々の世界は、リアルだけではなくインターネット空間にも拡大し、単純に出会いの数としては比較にならないほど増加しているはずです。一方で実態としては「適当な相手が見つからない」と感じている人が多いことが調査結果から明らかです。

少子化を解決するためには

ここまで少子化の大きな要因が結婚率の低下であり、適当な相手が見つかりづらいことによって結婚に至っていない実態があることを述べてきました。そこで少子化を食い止めるためにどうすれば良いのかについて考えてみます。

待機児童の解消も重要だが…

現在政府が行っている少子化対策は、主に既婚者世帯に向けてより子育てがしやすい環境づくりに偏っていると感じます。代表例としては待機児童の解消に向けた保育所等の整備、自治体ベースにはなりますが子どもの医療費の無償化、育児休暇制度・手当ての法制化、などが挙げられます。

これらは実際に困っている子育て世代から具体的な苦情が挙がっており、それに応える形で政策に織り込まれています。そして数十年かけて確実に改良される方向にあります。「困っている子育て世帯」、それら「制度の制定・管理の責任がある政府」、という関係性が明らかであるため双方がアクションを起こしやすく、比較的解決しやすい問題と言えます(予算などの問題は別として、責任の所在が明確という意味で)。

ただし先にも述べたとおり、既婚者はすでに十分な数の子どもを産むことができており、少子化の要因となっている結婚率の低下に関してはほとんど具体的な政策がとられていない現状です。子育て世帯の満足度を高める政策も必要ですが、結婚率低下を食い止めるための政策をとらないことには、少子化を解消することはできないと考えます。

結婚率をいかに上げるか

ではどのような政策が考えられるでしょうか。結婚率低下に関しては、困っている人とその責任の所在が不明確であるという特徴があります。未婚者は未婚者であるその状態について困っているかというとそうとは言い切れず、未婚であるからといって目先で何か大問題が起こるわけではありません。

また結婚率の低下の責任がどこか特定のところにあるわけではなく、社会全体の流れとしてそうなってしまっています。そのため子育て問題とは異なり政府に責任があるわけではなく、もし困っている人がいたとしてもその苦情の矛先が政府に向くわけではありません。

よって何か具体的な政策が進むことはなく、ずるずると結婚率低下が続き現在に至ります。政策として安直に考えるとすれば、結婚した人たちに対して祝金を100万円渡すなどもあり得ます。しかし詐欺が横行することは想像に難くないですし、そもそも適当な相手が見つからないことが問題ですので、婚姻時に100万円支給することは論点がずれています。

出会いの機会創出のために官製の街コンを設ける自治体もここ最近増加傾向にあります。馬鹿げた政策だと罵る人も一部にはいますが、むしろこの政策は非常に理にかなっていると言えます。

マッチングアプリが救世主となり得る

結婚率低下に関して救世主となり得るのが、マッチングアプリです。一昔前は出会い系というネガティブイメージの強いものでしたが、現代では完全に市民権を得た全うなサービスです(もちろん未だに出会い系のサービスもありますが)。

マッチングアプリにも目的別に色々なサービスがありますが、特に結婚を希望する人たち向けのサービスに関しては、既に多くの結婚実績を挙げています。結婚願望のある者同士が、写真や趣味嗜好などの選別を経て出会うわけですから、結婚に至る確率が高いのもうなずけます。

この場でマッチングアプリについて語っても仕方ないので、ここでは少子化という観点から考えますが、間違いなくマッチングアプリは結婚率の低下、さらには少子化を食い止めることに貢献すると考えられます。結婚率低下の主な要因である「適当な人が見つからない」という問題への解決策が提示できており、最も効果的な施策です。

政府としてはこのマッチングサービスに補助金を出したり、政府公認の認証制度を導入するなどより使いやすいサービスに向けた支援をしていくことができるのではないでしょうか。

さいごに

超個人的な意見をここまで述べてきましたが、少子化が結婚率の低下によってもたらされていることは事実です。このまま少子化が改善されなければ、経済や社会保障などあらゆる面で将来的に大きな損失が発生することは間違いありません。

それを食い止めるために、問題の本質を的確に把握し、それに応じた政策を期待したいものです。

それではまた!

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