投資すべきは付加価値を生む資産

投資の考え方

ここ最近はビットコインを中心とした仮想通貨がもの凄い盛り上がりを見せています。連日高値を更新し、それによって大金を手に入れた人も続出しています。この盛り上がりはかつてのFXに非常に似ており(今もやっている人は大勢いますが)、その盛り上がりがまた新たな関心を生むサイクルとなっているように感じます。

しかし仮想通貨やFXは、あくまでギャンブル性の高いマネーゲームだと私は考えています。資産形成を目的とした投資は「付加価値を生む資産」に対して行うべきであり、仮想通貨やFXは「付加価値を生まない資産」であるため投資対象にすべきではない、というのが私の意見です。

その考えについて、仮想通貨やFXの特性を踏まえてご紹介したいと思います。

仮想通貨やFXは通貨を交換しているだけ

仮想通貨やFXでは、資金を拠出することによって得られるのはともに「通貨」です。一般的には日本円を拠出することによって、別の異なる通貨を代わりに得るわけですので、要は通貨の交換であり両替です。そしてその通貨を日本円に再両替することにより、差益または差損が発生します。

あくまで交換で得られるのは通貨であって、その通貨自体が何かしらの付加価値を生むわけではありません。例えば米ドルで言うと、100ドルの現金を手にしたとしても、その100ドル自体が付加価値を生み出すわけではなく、1年後も100ドルであることに変わりはありません。その100ドルを日本円に再両替する際に、米ドルと日本円の需給関係によって差益や差損が発生するわけです。

高金利通貨はインフレで相殺される

一方で現金を銀行に預けた場合には、利息を得ることができます(FXの場合はスワップが得られる)。超低金利の日本では利息はほぼゼロに近いものの、高金利通貨であるトルコリラ・南アフリカランド等では魅力的な利息が得られます。銀行や証券会社の外貨預金の商品パンフレットを見て惹かれたことがある人も多いかと思います。

しかしながら、高金利通貨はなぜ高金利を設定しているのか、将来的にその通貨の価値はどうなるのか、注意して見ていく必要があります。

高金利通貨が高い金利を設定している理由は、主に2つ考えられます。

1つ目は高金利に設定しないと資金が集まらないからです。高金利を設定している国の多くが、政治的・財政的な不安を抱えており、投資家にとって言わばリスクの高い通貨ですので、リターンである金利が高くなければ資金を拠出しようと考えません。

2つ目は経済の過熱を抑制するためです。あまりに経済が過熱すると、人々は過剰な借入をして少しでも早くモノやサービスを購入しようとしたり、投資をしようとしたりします。需要が急速に高まることで、昨日は100円だったバナナ1房が今日は200円になり、明日は300円になるわけです。すると同じバナナ1房を得るために必要な額面の金額は上昇していくわけですから、言い換えるとその通貨の価値が急速に低下していることになります。つまりハイパーインフレです。

よって、たとえ高金利通貨を持ち続けることで利息収入が得られたとしても、通貨の価値自体が低下していますので、結局は相殺されてしまうことになります。ですので実質的には利益は得られていないことになり、資産形成としての役割は果たしていません。

付加価値を生み続ける資産とは

では仮想通貨やFXが付加価値を生まない資産であるならば、逆に付加価値を生む資産とは何なのでしょうか。

これは代表的な例を挙げるとすれば、株式や不動産への投資資産です。たとえば株式で言うと、投資家が資金を拠出することによって、その会社の一部を保有することになります。そしてその会社は日々モノやサービスを作り出し顧客に提供することで、付加価値を生み続けています。投資家は収益から配当を得られる他、内部留保の蓄積によって実質的に企業価値が高まり、株価が上昇するなどのメリットをリターンとして得ています。

同様に不動産の場合も、その不動産を貸し出すことによって付加価値を提供し続け、対価として賃貸料を得ています。

株式にしろ不動産にしろ、その投資対象が付加価値を生む資産であり、それによって収益を獲得し続けることができるわけです。これにより資産形成を進めていくことができるのであり、この点が仮想通貨やFXと根本的に異なる部分です。

資産形成の目的で投資を行う際には、その投資対象資産が本当に付加価値を生んでくれる資産なのか、つまり収益を獲得し続けてくれる資産なのかを確認する必要があります。もしそうでない資産ならば、それは投資ではなくギャンブル性の高い「投機」と言えます(リスク分散として資産を守る目的であるなら理解できますが)。

さいごに

長期的な目線で資産形成を進めたいのであれば、ギャンブル性の高い目先の利益に目を向けてはいけません。本質に立ち返り、付加価値を生む資産であるかを見極めて投資をしていくことで、再現性の高い利益を確実に得ることができ、結果として長期的に資産形成が進んでいくことになります。

自身への戒めも含め、投資の本質的な考え方について整理してみました。

それではまた!

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